4.Dec.2013 Platycerium ridleyi f.narrow leaf / I Love Ferns Shop
暑い・・・しか云う事が浮ばない・・・
40歳を越えてから急速に身体の衰えを実感する。 それに病気も増える一方。 痛風、糖尿、腎臓疾患、各関節のヘルニア。そして脳腫瘍。
視力の低下する速度がとても速く現在は携帯電話の文字も見えない・・・
さて今回は去年導入した新しいビカクシダ・リドレイの栽培記録を。
去年の11月にチャンタブリのWannaにP.ridleyiの品種2つを注文した。
一つはP.ridleyi f.narrow leaf (I Love Ferns Shopでの商品名は"Tin frond")。
そしてもう一つは近年タイのチャンタブリを中心に爆発的に広まっていた謎の品種
(I Love Ferns Shopでの商品名は"Crested & long frond")。
その二つの品種のとにかく大きな個体を注文した。何故大きな個体を注文したかと云うと、私は栽培が下手な上に当栽培環境はビカクシダにとって劣悪極まりない場所であるからだ。 そもそもタイのチャンタブリなんて通年の最高気温は平均33℃、最低気温は平均22℃と云うもの。 一方、日本本州では最高気温は40℃を超え、最低今は氷点下になる。 巨大な草体になるビカクシダを日本の四季の下で育てるには大きな温室を持つ限られた人しか無理。 私の栽培環境も最悪な部類に入る。 冬は寒い上に全く日照が無く、春から秋は田舎特有の害虫天国。
当方では特にリドレイを春から秋に掛けての成長期に害虫から守る事が不可能なので、育成が想い通りに行かない。 自分の寿命も考えてここは大きな株を!と想い注文した訳である。 しかし、Wanna曰く『現在は販売用に大きな株が無く小さな苗しかない』との事・・・ 仕方なく小さいのを輸入した。
画像に映ってるラベルには"Crested & long frond"とあるが、彼女が発送時に双方のラベルを間違えて梱包したんだね。
Wannaは私の脳腫瘍の事で沢山の励ましを下さった。 とても尊敬している。
チャンタブリにはWannaのI Love Ferns Shop以外にも沢山のビカクシダ・ナーセリーが在るが、基本的にはタイ語のウェブサイトで、此方側からコンタクトを取っても完全無視される。 せめて『ごめんなさい。当方は国内販売オンリーです。』くらいの返事はして欲しいものだが、そういう国民性なのかもしれない。 でもそれくらいの方が幸せに生きて行けるのかも。資源の無い日本人は価格競争で互いを叩き合いイナゴの如く同業者を喰い尽くし一過性の競争に勝った後に残るのは失業者を増やすばかり。 休みも無く働いて死んで行く愚かな国民である。
16.Jun.2014 Platycerium ridleyi f.narrow leaf
輸入した時期が11月だったので、輸入時に有った貯水葉、実葉は冬の間に全て朽ちた。しかし元々が生育旺盛な種なので、3月中旬に吾温室に陽が入り始めた途端に新しい実葉を1対、そして貯水葉を展開してくれた。
もちろんナメクジとダンゴムシ対策に追われる日々が続いている。
27.Jun.2014 Platycerium ridleyi f.narrow leaf
うん!綺麗に貯水葉を展開して丸太を包み込んでくれた。 反対側からも新しい貯水葉が展開している。 ビカクシダ・リドレイは板付けよりも丸太仕立ての方が美しいと想う。 苦労して害虫対策をして来たお陰で今度こそ完璧な貯水葉を作れる予感がして浮き浮きする!
21.Jul.2014 Platycerium ridleyi f.narrow leaf
出勤前に温室を覗いて肩を落とした・・・・・
反対側の貯水葉も順調に伸び、丸太を包み込む!と想ってた矢先に・・・
画像では判り難いが、これは表面からでは無く内側からの食害。 溶けた様な喰痕では無く、これは齧られた痕。 ダンゴムシである。 直ぐに手を打たなければ穴だらけにされ草体がいじけてしまう。
10日感覚でナメクジとダンゴムシの誘引毒を撒き、色んな殺虫剤を散布していたのに・・・
この日、仕事から帰宅後直ぐに薬浴処理した。
ビカクシダは薬剤に弱い。下手に薬を使うと、害虫を駆除するつもりで使った薬が植物体そのものを傷めてしまうパラドックスに陥る事がある。
スミチオン乳薬は草体を傷める事無く、ビカクシダに湧く害虫を殺す事が出来る良い薬である。 大きな80ℓプラ箱に希釈倍数約1,200倍程の薄めの薬液を作り、ほぼ全てのビカクシダに約1分~3分の薬浴処理を行った(P.vassei #1.は薬にとても敏感な個体なので薬浴処理しなかった)。 薬浴後は植物体表面に付着した薬液を流水で荒い落す。 これでビカクシダの貯水層に湧いていた害虫は全て処理出来る。 しかし殺せるのは付いている虫だけで、その後は直ぐに害虫が湧いてくる。
当日は最高気温も低く風も良く動いていたので薬浴処理には最高の環境であった。
22.Jul.2014 Platycerium ridleyi f.narrow leaf
翌朝、出勤前に温室を覗いて落胆した。 薬害である。
この個体だけに薬害が出た。 薄めの薬液、25℃前後の気温と充分な通気。
薬浴後は植物体表面を荒い流した。 完璧な薬浴処理だった筈なのに・・・
もうウンザリした・・・
しかし、この個体は薬に弱い事が解り勉強になった。 でもリドレイに薬を使えないとなると、当栽培環境下で今後の維持が絶望的だとも云える。
25.Jul.2014 Platycerium ridleyi f.narrow leaf
展開中だった左側の貯水葉は完全に腐り落ちるだろう。 新たに出ていた実葉も展開を停めたまま・・・
俺が下手糞なのか・・・? いや、そこまで下手糞じゃないと想う。薬の使い方も知ってる。 悪いのは害虫!
私はPlatycerium ridleyiが好きで仕方無い。 ビカクシダの枠を越えて、植物全般の中でリドレイが好きで堪らない。 でも一度として美しい貯水葉を作った事が無い。 昔は水加減が判らなくて出来なかったけど今は水加減を知っている。 毎年必ず展開中の組織の柔らかい貯水葉をナメクジとダンゴムシに穴だらけにされてしまい、草姿が仕上がらない。 毎回腸が煮えくり立ち、冷静になってから『私の栽培環境下でリドレイを美しく育てるのは無理なんだ。 もうやめよう・・・』と挫折しているのにやめられない・・・
ビカクシダは栽培環境を選ぶ植物であるが、本種はその最たるものなのかもしれない。 国内でも害虫が出ない処は全く出ないのだから・・・
タイや南アフリカのビカクシダ仲間の処でも全く害虫が出ない処もあれば、私と同様に害虫にやられっぱなしの処もある。
さて、どうしたものか・・・・・
~ わ が 家 の 七 月 ~
O太♪は警察官になるのかな?
本当の正義の味方になって悪い奴を取り締まってね!
去年まではウスタナクになって『全員殴り殺す』
なんて云うから心配してたけど。
チーコ♪は妻の誕生日に暖かいメッセージを書いてあげたんだね。
ママも喜んでくれたかな?