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N.macrophylla #4.

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Nepenthes macrophylla seedling #4.

 台風13号の接近で大雨が降っている。本日は現場調査の予定だが、流石にこの横殴りの大雨では現場調査は出来ないな・・・。 前の台風10号は北海道に甚大な被害を齎した。大きな台風が来ると知人の温室が心配だ・・・
 今回はNepenthes macrophylla #4.の事を書こうと想う。この個体は2010年にスリランカのBorneo Exoticsより入手した実生苗だ。BEの苗だけあって、入手した時点からなかなか良いサイズだったので、その後の育成が楽だった。
当ブログで栽培記録を付けていない鉢は沢山あり、このマクロフィラもその一つ。
何時か記録を書こうと想いながらも、まだもう少し、もっと良い捕虫嚢が出来てから記録を取ろう等と想っている内に気持ちが完全に萎えてしまった。
そう、2013年の夏に自動潅水の電源を切っていた為に高山性ネペンテスを酷く傷めてしまい、そして翌年2014年の秋、入院中には更に高山性種を酷く傷めてしまった 栽培品の多くは挿し木更新を余儀なくされ、本種を含む高山性種はどれもが調子を落とし、そのまま枯死してしまうものも少なくなかった・・・ 私は酷く落胆して、もう集めるのを止めよう・・・と考えた。 更に、その年の晩秋にパソコンを改造するついでにハード・ディスクの画像データを整理していたが、その時にかなり酔って大切なフォルダも間違えて沢山削除してしまった。 容量の大きなHDに交換してパソコンが組み上がり、少し経ってから色んな画像データが無くなっている事にはじめて気が付いた 失ったデータの中に’N.macrophylla_seedling’と云うのがあり、そのフォルダの中に実生由来マクロフィラ数個体の栽培記録を沢山保存していた・・・
このミスが原因で完全にマクロフィラの栽培記録を書く気が失せた・・・・・
入院中に失ったマクロフィラのフォルダを削除するつもりが、酔って実生マクロフィラのフォルダごと削除したんだな・・・・・
以前から自身の事を愚か者だと想っていたが、こん時は自身の事が猛烈に腹立たしくなり『死ね!ボケ!』と自分の頭を自分で叩いてやったYO

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 18th.Apr.2015 N.macrophylla seedling #4.
去年4月の捕虫嚢。段々とそれらしい形になってきた。ネペンテスの中で一番好きな原種は何?と訊かれると、私は『マクロフィラ!』と答える。本種はバラエティが多く色んな捕虫嚢の形を愉しめる

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 18th.Apr.2015 N.macrophylla seedling #4.
まだ小さいけど、ティア・ドロップ型の標準的な形をした捕虫嚢である。
牙が荒いわけでもなく、黄色や真っ赤というわけでもなく、毛深いわけでもない。
特徴の無い極めてスタンダードな捕虫嚢であるが、やはりマクロフィラは素晴らしい。
ずーっと眺めていても全く飽きない

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 15th.Sep.2015 N.macrophylla seedling #4.
蓋が開いて間もない捕虫嚢。この個体の捕虫嚢が蓋を開く前はレモンイエローの美しい色彩なんだけど、蓋が開くと途端にオレンジ掛かりどんどん濃い色に染まってしまう。
但し、形はやはり良い

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 4th.Jan.2016 N.macrophylla seedling #4.
今年の正月の植物体。突然リーフジャンプした
去年の冬は稀にみる暖冬だったので、冬季でも上空に毎年停滞している分厚い雲が無く、住宅の陰になる当温室でも反射した和らいだ光が差し込み植物の生育が止まらなかった。
この個体は私が育てているマクロフィラの中で一番丈夫な個体である。他のマクロフィラは2014年秋に頂芽や根を腐らせてしまったので挿し木更新し、現在もトリートメント中である。しかしこの個体は根を少し傷めた程度だったので、腐った細根を取り除き植替えしただけである。成長は早くないが順調に少しづつ大きくなっている。
と云っても、BEの6cm程もある優良な苗を6年近くも育ててこのサイズだから、私の栽培技術の低さが判ってしまうなぁ。 本田さんなんてThomas Altの1cm前後のフラスコ苗を約3年でこれ位に育ててしまうんだから、やはり本田さんは凄いなぁと想う。
 画像の新葉の前に出た小さな葉は去年のお盆の頃のものである。スリップスの食害を受けている。都会はどうだか判らないけど、スリップスは何処にもいる害虫だと想う。植物が弱った時にスリップスが悪さをするんだと感じている。植物は害虫から身を守る為の抵抗性機構を備えており、何らかの害虫防御性物質を持っているので簡単にはスリップスの被害を受けない。当方では最も高温が続く8月のお盆に必ず高山性種がスリップスの食害を受ける。そして低地性種は冬季、暖房費を浮かせる為に設定温度を下げた年にスリップスの食害を受けてしまう。
今年は記録的な猛暑になると云われていたが、大阪は日中38℃/夜間33℃を超える日が無くエアコンが良く効いてくれたので本夏はスリップス被害を受けなかった。
例年の大阪は日中40℃前後になり夜間も38℃前後の超熱帯夜が1ヶ月以上も続くので、こうなるとエアコンも効かず、高山性種は弱ってしまうのである。

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 23th.Jun.2016 N.macrophylla seedling #4.
今年6月中旬に出来た捕虫嚢。少しづづ捕虫嚢が大きくなり、牙や唇も立派になってゆく。
凄く格好良い形になってきた 次の捕虫嚢が愉しみである。

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 14th.Aug.2016 N.macrophylla seedling #4.
今年のお盆の植物体。更にリーフ・ジャンプした!今年はスリップスにもやられなかったし、どんどん大きくなって嬉しいなぁ! 僅かに茎も徒長し掛かってるし茎も凄く太くなってきた! 成長爆発が始まると嬉しいな
今までは鹿沼土(中粒)を主体にした用土で充分に成績が良かった。けど、年数を重ねると鹿沼土が少しづづ潰れ、鉢内で泥状の層が出来てしまい細根を窒息させてしまう事があった。 2~3年前からは軽石(中粒)を主体にベラボン(中)を1割混ぜ込んだものを主力メディアにしている。用土を軽石主体に交換したどの鉢も2~3年経過しているが、植物体は調子が良く、根貼りもとても良さそうである。やはり粒が潰れて泥状にならないところが優秀なメディアだと感じている。

 N.macrophyllaの生育条件について日照条件を考える
本種は湿度の高い冷涼な環境を好むが、割と乾燥にも耐え、少し位なら高温にも強い。自生地のトラスマディ山の乾季は長い間、雨が降らない年もあり、多くの小型植物が水切れで枯れてしまう。そんな中でも本種は生き残っている様である。当方では用土に水が多いと生育が悪くなるが、海外の栽培家達は生ミズゴケが青々としている様な用土の濡れ具合でも問題無く育っている場合が多い。
本種の湿度、温度、用土については一般的な高山性原種ネペンテスに準ずる。ただ湿度が低い、又は高温だと捕虫嚢を着けない。
私は本種の日照条件を気にしている。本種は自生地の生育状態と同様に、栽培下でも強い陽よりも和らいだ光を好むと感じている。日陰であっても反射した光が差し込んでいれば充分に育つ。しかし耐陰性は全く無い。私の住む大阪府和泉は冬季になると約3ヶ月間も上空にねずみ色の分厚い雲が停滞し、温室が真っ暗になってしまう。殆どの植物は成長を停めてしまい葉も傷んでしまうが、本種は特に弱ってしまう。
N.macrophyllaは半日陰で充分なので和らいだ光を通年与えると良く育つ。

 こんな日照条件の悪い処に住んでると何時まで経っても満足行く栽培品を作れないので引越ししようかなあ!!  新天地を選ぶなら埼玉県の川越市と決めている。東京も近いし自然が多く土地も安い! 冬も天気が良くて素晴らしい場所だと想うYO
但し、埼玉にお得意様が居ないので電気工事で喰ってゆく自信が無い。同業者である本田さんの会社に勤めるか、オレオレさんのうどん屋さんに勤めるか・・・・・?

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 18th.Jun.2016 N.macrophylla seedling #4.
う~ん・・・ 凄く格好良い・・・ 良過ぎる・・・ 最狂~
マクロフィラって栽培が超難しいと想われているが、私はそうは想わない。苗の育成で比べるならN.macrophyllaよりN.lowiiの方が難しく感じている。N.lowiiの苗は生長が早いが直ぐに愚図る神経質な面があるが、N.macrophyllaは少し成長が遅いだけでさほど神経質じゃないと感じている。 何故に本種が難物だと云われ、この10年間、大きく育成出来た人が殆ど居ないかと云うと、一般的に入手出来たのはAWの極小フラスコ・クローンだけだったからである。AWのマクロフィラも昔は育て易く、実際に、私も含めて大きく出来ている人は多かった。しかしマクロフィラ人気が高まった為に供給が追い付かず、AWはホルモンを使い過ぎたんだと想う。そして出荷を急ぐ余り、途轍もなく小さな苗を放出する様になった。 その様なAWマクロフィラを大きするのはとても困難で、故にマクロフィラは難物だと想われているんだと感じる。
近年はBCP等からN.macrophyllaの実生苗が売られる様になり、入手は困難だったがBEやEPのマクロフィラを入手した栽培家が割りと大きく育てている画像をよく観掛ける様になった。 嘗ては夢の存在だったが、これから先は実生由来から抜擢が出来る様になると感じている。 嗚呼、後20年位若返りたいなぁ・・・ 近年ウツボカズラを始めた若者達が羨ましいよ・・・・・





夏のおもいで
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私は8月中は突貫工事の物件があったのでプライベートな休日が1日も無かった。
でも忙しい私の代わりに妻が子供達を色んな処へ
連れて行ってくれるので助かるYO~
今年は7月末にキャンプに行けた事が嬉しかった


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毎年恒例 南曽根こども祭り
準備が大変だったけど、子供達喜んでくれたよ

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